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GINZA SIX Early Spring「包むー気持ちを包む」

フードギフトは食を通して贈る相手を思い、豊かな時間までも届ける役割を果たします。デリバリー技術、中身のセレクト、そして包みの工夫が、ギフトがもたらす体験を特別なものにします。過去・現代・未来においてもフードギフトは無くてはならない行為であり文化だと思います。
最近では、テクノロジーの発展により、遠くから新鮮な食べ物を運んだり、熱々の食べ物をすぐに届けたりするサービスにより、美味しく食を楽しむことができます。さらに、ドローンや無人ロボットによる宅配サービスなどの従来は夢物語だった技術の実証実験が始まっており、今後わたしたちの食のデリバリーについては、技術がより細やかな要望に応えて発展していくと考えられます。
また、フードギフトには、届ける技術のほかに先様を喜ばせたいという「気持ちを伝える」役割があり「包み」の果たす役割が欠かせません。昨今の持続可能社会への取り組みの中で、商品の過剰包装や梱包素材の見直しが始まっていますが、美しいラッピングとパッケージを開けて中の食と出会うまでのわくわく感や、「謹んで差し上げる」という送り主の姿勢といった、「贈る心をあらわし、贈られる側の心を満たす」ような、「包み」の役割は無くならないでしょう。新しい時代に寄り添った、簡素ながらもファッショナブルであると感じられるような、価値観を一新するような発想を持ったデザインの力が、フードのラッピングに求められていると感じます。
また、ドリンクとのペアリングなどフードギフトを受け取った人の過ごす時間をより彩るようにアイテムをセレクトしてMIXしたギフトもあり、そのアイデアとセンスに唸らされることもあります。

このような時代の流れを受け、緩衝材にポップコーンを使用するアイデアが商品化されているという事例に触発され、最新技術で届けられるギフトが心を包んで運ばれていく様子を、人の手でものを運んでいた江戸時代の中に入れることで強調し、ギフトシーズンでもある年末年始そして春のウィンドウに表現しました。

 

アートディレクター 佐藤寧子

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